なむでぃんだより

東京工業大学国際開発サークルIDAcademyのベトナムプロジェクトチームのブログです。プロジェクトの最新情報やベトナム全般に関する情報からメンバーの近況や愚痴まで多彩な内容をお届けします。

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第三回現地調査⑤(ダオケイトン村におけるノンラー流通の概要)

シンチャオ!加藤の連投です。
前回は、ダオケイトン村におけるノンラーの生産手順について書きました。
今回のエントリーでは、"生産されたノンラーはどこの消費者にどのような経路をつたって届くのか"、すなわち、"ノンラーの流通"について着目していきます。

今回の調査では、流通に関する調査として、①早朝の市場での流通業者へのインタビュー、②流通業者の自宅でのインタビュー、③生産者へのインタビューを行いました。

ノンラー生産者は生産した経路を流通業者に売るのに、主に二つの方法があります。一つは、早朝(3-4時頃)に村の中のマーケットに行き、そこに集まっている流通業者に売る方法、もう一つは、同じ村の中に住んでいる流通業者の自宅に直接赴いて売る方法です。前者の方法では、村の外から来る流通業者にも接触するチャンスがあるので、わざわざ早起きしてマーケットに行くそうです。少しブレていますが、下の写真が早朝マーケットでのノンラー売買の様子です。川原のエントリーにもあったように、売値の交渉の雰囲気はやはり良いものではありません。。

早朝マーケットでのノンラーの売買



生産者は大体まとまった量(30個から、多い時は100個を超えるらしい)を流通業者に売ります。売値は、季節的な需要の変動と、ノンラー自体の質に左右されます。今回の聞き取り調査の結果で一個当たり約25,000 - 35,000ドン(レートはざっくりと20,000ドン≒1USD≒80円)というところでした。流通業者がノンラーの質を見るときの主な着眼点は、①葉の色の美しさ、②縫い目の細かさ、③丈夫さ(固さ)、④写真やビニルなどの有無です。

ノンラーは流通業者の手に渡ると、そこからまた別の流通業者を介し、小売りされて消費者の手元に届きます。ダオケイトン村にはノンラーの流通を生業にしている家庭が8軒ほどあると言われており、販路もそれぞれに違うようです。流通チャネルや輸送方法などは業者によって異なると思われますが、ここでは詳しくお話を聞かせてもらった一つの家庭のケースを紹介しようと思います。

Duomさん 女性 27歳
・夫、義父、義母、子ども2人の6人世帯。
・元々、夫の家が流通業を行っており、Duomさんは6年前の結婚と同時に始めた。
・Duomさんがノンラーの買い取りを担当し、夫と義父が北部のLang Son省に売りに行く。(ちなみに、ダオケイトン村からLang Son省に売りに行く業者がDuomさん以外に2業者存在するとのこと)
・1回の買い取りで、20 - 300個
・訪問時、家には概算で2000個程度保管してあった。
・夫らは1回の出張で10 - 15日家を離れ、帰ってきて数日たった後、また次の出張へ出掛ける。
・1回の出張で1000個以上のノンラーを売りに行く。
・輸送は、途中まで自転車で、バスに乗り換え。
・バスでの輸送コストはノンラー150個当たり50,000ドン、人が一人当たり80,000ドン。
・Lang Sonでは小さな店を借りており、別の流通業者に大量に卸し、一方で、量は少ないながらも小売も行っている。
・卸売の際の利幅は2,000ドン/個、小売りの際は5,000ドン/個。
・主な最終消費者は、ベトナムと中国の農民。

下の写真は、インタビュー中に生産者がノンラーを売りに訪ねてきた時の様子。質が悪い時は、買い取りを断る時もあります。

Duomさん宅のノンラーの売り買い



今回のインタビューを通じて分かったのは、販路が想像以上に遠距離まで伸びており、さらにダオケイトンで生産されるノンラーは観光目的よりも実用目的らしいということです。中国への販売について、昨年まで中国までノンラーを卸売していた女性に少しお話を聞くことが出来ました。

その女性によると
・中国での卸売を行っていたのは2000年から2011年まで。
・ベトナム-中国国境のQuang Ninh省までバスで輸送し、Quang Ninh省からは船で中国に運ぶ。
・中国で中国人の卸売商人に売る。
・売値は40,000ドン程度で、ベトナム国内での販売よりも5,000ドン程度高い。
・月に1回の出張で、輸送量は何と1万個(!?)

中国にはまだまだ農民が多いので、実用品としてのノンラーの需要が結構あるのかもしれません。


以上が、今回のノンラー流通調査の結果です。要点をまとめると、
・ダオケイトン村の複数の家庭がノンラーの流通業を行っている。
・生産者から流通業者にわたる場所は、マーケットと流通業者の家の二つ。
・ノンラーの価格は質と需要の変動に左右される。
・消費者の手元に届くまで、複数の中間業者を介している。
・販路はベトナム国内及び中国で、最終消費者は農民が多い。
・生産者の売却価格は平均30,000ドン(1.5USD)/個程度。
・輸送手段は、自転車やバス。

ノンラーの流通について調査を行ったのは今回が初めてで、興味深い情報が多く得られた一方、全体像を掴み切れていない感覚が残っているというのも正直な感想ではあります。今後、追加的な情報収集が必要になった場合に、如何にして正確な情報を得るかを考えなくてはいけません。

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