FC2ブログ

なむでぃんだより

東京工業大学国際開発サークルIDAcademyのベトナムプロジェクトチームのブログです。プロジェクトの最新情報やベトナム全般に関する情報からメンバーの近況や愚痴まで多彩な内容をお届けします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第三回現地調査⑨(フーカム村の女性とノンラー保護の動き)

シンチャオ!加藤でございます。もう日本に帰国していますが、まだ調査内容をブログで追い切れていません・・・。あともう少し、もう少しですから、書かせてください、読んでください。

というわけで、

前回のエントリーでは、フエの初日の活動について書きました。今回は、ノンラー作りで有名と聞いていたフーカム村(前回のエントリーでも少し触れています)とそこで聞いたある組織の事について書きます。

日本で得た事前情報で、フーカム村にはノンラー作りを行っている人が多くいると聞いていました。また、キムロン村で聞き取りを行っていた際にも、何度もその名前を耳にし、さらにはアテンドをしてくれたHienさんらも事前に少し下調べを行ってくれていたようで、そこでもフーカムの名前を仕入れていました。これは間違いないということで、一路、フーカム村へと向かいました。

Hienさん達が、フーカム村にはノンラー作りの名人として有名な女性がいる、と言うので、その方を訪ねることにしました。レンタバイクで迷いながら走ること30分強、目的地のその女性の家にたどり着きました。女性の名前はThuyさんと言います。

Thuyさん
ノンバイト―を作るThuyさん


お会いして少し驚きました。というのも、日本にいる時にノンラーを調べていて、ある動画でThuyさんを拝見していたからです。写真からも分かりますが、彼女は右手が肘の辺りまでしかありません。しかし、口やあご、足を巧みに使いながら良質なノンラーを作るので、メディアにも取り上げられたことがあるようで、ベトナムでは少し有名なようです。

伺った話によると、Thuyさんは3種類のノンラー(ノンバイト―、ノンラケ、ノンチュン)を作るそうです。1日に2種類以上のノンラーを作るのではなく、例えば、「今日はノンバイト―を作る」と決めればその日はノンバイト―だけ作る、ということらしいです。最大生産量と平均販売価格は、それぞれ、ノンバイト―:2個、60,000ドン、ノンラケ:3個、50,000ドン、ノンチュン:3個、50,000ドンとの事でした。彼女の場合は、少し名前が売れてるせいか、たまに外国人観光客が直接家に買いに来るそうです。

そして、気になっていた「ノンラー作りをする人は減っているのか?」という点についても質問しました。お話によれば、かつてはフーカム村のほぼ全ての家(1000世帯近く)がノンラーを作っていたようです。それが、15年ほど前から徐々に下火になり、今では10世帯ほどを残すのみになってしまった、ということです。事前情報で知っていた木枠職人も、かつては3人ほどいたそうですが今は1人しかいないそうです。Thuyさんは、「フーカムのようにフエの中でもノンラーの生産地として有名な村でさえ、生産人口は減っている」とおっしゃっていました。人々がノンラー作りをやめていく理由としてやはり、時間がかかるわりに単価が低く儲からない、という点を挙げていました。ここで我々は当初あまり想定していなかった「ノンラー作りの伝統が継承されず、ノンラーが消えてしまうのではないか」という危惧を抱きました。やはり、Thuyさんはそういった危惧を以前から抱いていたようで、ノンラー職人らをあつめ、ノンラー作りを農村部の若者に教える活動をしていること、そして、ノンラー文化の保護を目的とした組織があるということ、を話してくれました。

より詳しいお話を聞くために、そのノンラー保護を行っている組織を突撃訪問しました。この組織は2009年に設立され、設立の主旨は、メイドインフエのノンラーをブランディング・差別化し、ノンラー生産者の生活向上を図るということだそうです。具体的な活動としては、観光客がノンラー作りを見学するツアーの企画、各種メディアでの広告活動、メイドインフエのノンラーに対し認証を付与、さらに、ノンラーをより美しく長く保存するためのオイルの開発なども行っているということです。この組織の形態について正確に理解できませんでしたが、政府機関とつながりを持っているようでした。


以上、今回のエントリーのポイントを簡潔にまとめると以下のようになります。
・フーカム村においても、ノンラー生産人口の減少は著しい。
・ノンラー作りをやめていく理由は収益性の悪さ。
・生産者は、ノンラーの伝統が失われてしまうという危惧を抱いている。
・フエでは、メイドインフエのノンラーを守っていくために組織的な活動が展開されている。

伝統(文化)の継承という側面には、今まであまり着目していませんでしたが、たしかにベトナムを象徴するアイテムの一つであるノンラーが作られなくなってしまうのは、ベトナム好きの一外国人としても寂しいなーと思って話を聞いていました。おそらく日本でもかつて同じように淘汰されてしまった手作り工芸品の文化があるのではないかと思います。今までと違った視点で、色々思いを巡らせた調査でした。





おまけ

またまたアテンドさんを紹介させて下さい。

194343_3108517291187_240554898_o_convert_20121011154509.jpg


Huongさんです。Hanoi Open Universityで英語を学んでいます。前回、紹介したHienさんの友人で、Hienさんと一緒にフエでの調査に同行してくれました。とても親切で気遣いのできる女性です。現在、就活中らしく、我々と調査している間にも、夜にはCVを書いたりしていました。たしかその時は、韓国系の某電器メーカーにCVを送ると言っていたような・・・。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://namdinhproject.blog.fc2.com/tb.php/25-04668f4e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。